La randonnée

“遠足”
モロッコでの毎日の生活は、“遠足”のようだ・・・なんて、最近感じます。
落ち着いて振り返ると、毎日何かが起きる・・・。

水曜日の夕方、ドッジボール大会を終えると
“ハリラを飲んで帰りなさい!!”
という、嬉しいお誘いをいただきました。
この日のお昼ごはんもご馳走になっていたのに、遠慮無くご馳走になりました。
そして、ハリラを飲み終えると、
“ヘナをして帰りなさい!!”
という、これまた嬉しいお誘いをいただきました。
モロッコの女性は、お祝い事のときに“ヘナ”という植物の葉を乾燥させて砕いたパウダーを使ってタトゥーをします。
この日は、イスラム暦の新年を迎えて10日目ということで、
この家の女性が“ヘナ”をたってもらうために、
“ヘナ”の上手な女性に家へ来てもらっていました。
そこで、私もやってもらったということです。

注射器から泥のようなものを押し出し、
上手に模様を描いていきます。
その後数時間置くのですが、
手を使った作業がその間
全くできないのが辛く、
2時間で洗い流してしまいました。
もっと時間をおけば、
もっと濃く染まったはずですが、
耐えられませんでした。
ということで、少し薄くなりましたが
初めての“ヘナ”の体験です。
そんな水曜日を終え、次は金曜日の事。

17時30分に体育を終え
バス停へ行きました。
覚悟はしていたものの、
この日の雰囲気はいつもと違う。
バスが動いていないのです・・・。
何かがあったのでしょうが、
待つしかない。
待つこと1時間半。
ようやくバスが来ても、
私のような“戦う気のない者”
には乗車できるはずがありません。
そしてさらに30分待ち、帰宅しました。
この日は、夕方、大学生が大学行きのバスを増やすことを要求するデモを、道を封鎖してやっていたそうです。
学生は、前払いで定期券を買っているのにバスがない・・・。そりゃデモも必要ですね。
そして、日曜日。

活動先の1つの小学校の女性の先生方と、ウォーキングのお約束をしました。
女性の先生方は私に、
“私たちの授業はいつ~??”
と、冗談っぽく言っていました。そして、先週私があることを提案しました。
“アガディールの海沿いの山に歩いて登る事が、私の小さな夢なんだけど・・・”
と言うと、
“次の日曜に登ろうか!!”
ということになり、でも、初回から坂道を数時間歩くのはしんどいから、初回は海岸をのんびり歩くことになりました。
アガディールの広~いビーチの、ほぼ端から端までを一往復して終了となりました。
往路1時間、カフェで1時間、帰路45分というコースで、
普段の日曜は家にこもって勉強していた私には、ポカポカ陽気のとっても気持ちのいい日曜でした。
次の日曜は、写真に写っている山に登ります。一体何時間かかるのかな??
天気がいいといいなぁ~。
ただ、、、、
“家に帰るまでが遠足ですよ・・・”
この後の帰り道、先生方と別れてバスに乗りました。
すると、あるバス停にバスが止まって、乗客が降りる頃に事件は起きました。
40歳くらいのおじさんが、私のリュックの上に自分のリュックをかぶせて、その下で何かごそごそしているじゃありませんか。
よくあるスリの手法を使って、私のリュックのポッケを物色中。
ということで、私は小さな声でこのおじさんの目を見ながら
“tu es voleur(あんた泥棒)”
と言いながら、肘でおっさんの腹に軽く攻撃しました。
その後すぐにバスがバス停に到着し、おっさんはシラ~っとしてバスを降りて行きました。
降りて行ったあと、お隣のモロッコ人に、
“あの人泥棒やったで。ほら!チャック開いてるやろ~。何にもとられてないけど、あの人泥棒やわ”
と言って、少し自分の気持ちを落ち着けました。
ポッケの中には、この日先生からもらった美味しいチョコレートが入っていただけ。
貴重品は、リュックの奥の方に入っています。
普段から続けていることですが、面倒ですが続けていこうと思います。
普段の何気ない毎日が、普通じゃない毎日。
毎日が“遠足”。
そんな風に思えるよう、心に余裕を持ちたいと思います。
by coffeeshopdabada | 2011-12-12 16:55 | 活動